2011年7月2日土曜日
半熟作家と“文学少女”な編集者
野村美月と竹岡美穂によるライトノベル『“文学少女”シリーズ』が完結した。
このシリーズは日本や海外の名作文学を題材にしたミステリ仕立ての学園ラブコメ。物語の面白さ、竹岡美穂によるイラストの美麗さもさることながら、題材や作中での紹介によってさまざまな名作文学と出会えるというのが良かった。
「文学に興味があるけど、今まであんまり本を読んでこなかったし…」みたいな人にお勧め。このシリーズを文学の世界への入り口にしてみては?
もちろん本をたくさん読んできた人にもお勧めです。題材の作品がどのように物語に組み込まれているか考えるのも楽しいし、自分の読んだ本が作中で紹介されるとなんとなくうれしい気持ちになる。またかなりの数の文学作品が取り上げられるので、きっと新たな出会いがあるだろう。
そしてそんな素晴らしいシリーズを完結させた野村美穂と竹岡美穂のタッグが『ヒカルが地球にいたころ…』という新シリーズを始めた。
今回のシリーズは『源氏物語』を題材にした物語らしい。大学で国文学科に所属している身としては大いに興味をそそられるネタである。しかし1巻のタイトルが『葵』、つまり『源氏物語』の葵の上であることから、1冊につき1人の姫君を扱っていくことになると考えられ、すると今思いつくだけでも藤壺、紫の上、明石の君、夕顔、朧月夜、花散里、末摘花…とかなりの人数がいるため、相当長いシリーズになると予想されるわけで…。正直集めようかどうしようか迷っているのが現状です。
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