山崎ナオコーラの『論理と感性は相反しない』を読んだ。タイトルと表紙に惹かれて買ったのだが、まぁおもしろかった、と思う。
『論理と感性は相反しない』は十四編を収録した書き下ろし短編集で、登場人物がところどころ被ってくるので連作短編的でもある。
表題作「論理と感性は相反しない」は論理的な考え方をする真野秀雄と感性の世界に生きる神田川歩美の二人の話。これは文句なしに良い。
他に印象的だったのは「ブエノスアイレス」と「秋葉原」の二作。この二作は世界の裏側、自分のちょうど反対の位置に立っている存在(アンチポデス)の物語としてセットになっていておもしろい。
ただ、短編集としては全十四編中印象に残ったのが三編と、やや物足りなかった感は拭えない。
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